霊感なんてあまり信じてなかった話13
付箋紙くらいに折りたたまれていたその紙を取り出して、中身を読んでみた。
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蘭へ
ごめん。
上手く言えないけど、出ていくことにするよ。
多分君は優しいから私が居続けてもしばらくは我慢してくれると思うけど、それじゃ私はいつまでも依存するから。
この手紙も、見つけることはないと思うけどなんか自分がいたっていう形をなんでもいいから残したくもなったんだ。
楽しかったよ。
偽物ばっかだったけど、ごめん。
じゃぁ。
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手紙はそこで終わっていた。
栞さんらしい短い手紙は、
月日が経っていたからか日焼け?をしていて。
紙の四隅には、水滴を吹いたような跡があった。
不動産屋業者「蘭君って書いてあるから……多分、〇〇さん(俺のこと)のことですよね?」
俺「そうですね…。」
なんとも言えない気持ちがこみ上げていたところだったが、ある意味で一人じゃなくて良かったと今になって思った。その場ではちょっと黙ってほしいなと思っていたのも事実だが、入居予定もないのに部屋に上がらせてもらえただけありがたいので何も言わなかったが。
それからは、その足で桑原さんに言われた寺院に向かい、
栞さんが残していった財布と携帯電話、そして手紙を全て渡して。
本当のさよならをした。
ここまでが大きな話です。
もう少しだけおまけ程度に続きますが、乱雑な文章で申し訳ないと思っています。
霊的な話とは無関係ですが、年末年始にかけて体調が崩れています。
元々の文才・計画性の無さに体調不良というどうしようもない言い訳でだらだらと書き綴っていましたが、次回あたりで終われそうです。