蘭ぷのにっき

キツネと音楽が好きな人のブログです。

霊感なんてあまり信じてなかった話10

 

通された部屋には、たくあんと焼いた鮭とみそ汁と白米の茶碗が置かれていた。

 

桑原「さて、じゃ食べようか。いただきます。」

 

Mさん「いただきます。」

 

そこにはMさんもいた。

 

桑原さん「Mさんがこのみそ汁作ってくれたんだから。冷めないうちに食べなさい。お腹はすいてる?」

 

俺「はい、いただきます。」

 

 

それから、ごはんを食べながら何があったのかを桑原さんは話してくれた。

 

 

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一番強い念だった生霊は、おそらく栞さんで間違いないということ。

 

 

栞さんを一度、私に降霊して(憑依とでも言うのか)、それから引きはがしを行ったということ。

 

 

引きはがしをしたから、しばらくは大丈夫なはずだということ。

 

 

桑原さん「ただ、私ができるのはここまで。引きはがしたけど、生霊のケースは初めてだし、何よりも同じ人に2回祓うことはしたことがないから、次に蘭君に何が起きても助けられることはないと思ってね。」

 

 

続けて

 

桑原さん「そもそも、私は人というものが嫌いで、極力関わりたくないからこんな所にいるんだ(笑)だから、ごめん。こっから先は、蘭君が頑張ることだよ。………ちなみにだけど、栞さんとの思い出の品とか頂き物とか、何でもいいんだけど持っていない?」

 

 

俺「彼女が置いて行った財布と携帯電話は、ずっと家の奥深くに持っています。」

 

 

桑原さん「家に帰ったら、それをもって、〇〇という寺院に行きなさい。都内にあるから、そこに行けばちゃんとしてくれるはずだから。そして、可能なら一緒に住んでいた家に行ってみるといい。何かあるはずだから。」

 

 

俺「何か・・・?」

 

桑原さん「それは分からないけど、大丈夫。今すぐに君に何か取って食われることはないはずだから。もう、ここでできることはもうないよ。Mさんもわざわざありがとうね。」

 

 

M「いえ、、なんとなくは分かりましたけど。他の霊は・・・」

 

 

桑原さん「年配の霊は、ずっと君を護っていたんだよ。最初からMさんが見えていたのは多分そっちの方だと思うよ。」

 

 

 

 

自分を護っていた年配の霊。

 

思い当たる人は一人しかいなかった。